行ってきました、第47回共立女子大学合唱団定期演奏会。場所はティアラこうとう。ここは毎年、選曲が凝っているというか、平々凡々なものばかりはやらないし、実力もある方なので、聴いてて飽きない団だと思います。知り合いも最後の晴れ舞台だし、ということで聴きに行きました。ちなみに、
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◆「C. サンドバーグの詩による6つの女声合唱曲」 - コチャール作曲
「コチャールなんかようやるなぁ」と思ったんですが、それなりのレヴェルには達していたと思います。歌うと難しいんだろうなぁ、けどよく鳴ってました。ここはいつもAltoがしっかりしてて安定してるかな、と思うんですが、今年もバンバン低音部が聞こえてきました。惜しむらくは英語の歌詞の発音。母音も子音も日本語と同じに歌ってるので、少し違和感を覚えます。研究要。「Happy」が「はっぴ」に聞こえるし。
◆木下牧子セレクション
学生指揮者ステージ。今や大人気の木下さん。でも20年近く前からだから息が長いですよね。1曲目の「うたをうたうとき」は、ちょっとテンポ感がのりきれなくて、123456の拍子が見えていたのがちょっと難。流れつくりが必要な曲ですね。2曲目の「グリンピースのうた」のときに、指揮者がなにやら取り出したので、「音叉かな?」と思ったらスプーンでした。ニクい演出するねぇ。個人的には3曲目の「海と涙と私と」が一番よかった。最後の「夢見たものは」もよかったです。ここの曲では、Altoが和音の肝のいいとこをきちんと決めてくれてたので全体が引き締まって、同じ(?)低音屋としてはうれしい限り。
◆「七つの雪の詩に寄せる」 - 菊地 雅春作曲
雪にいろんな詩人の詩に曲をつけたもの。器楽的な試みもあって面白い。作曲家の方は雪国育ちらしく、いろんな表情の雪を表現してるみたい。ステージ構成的には、重みをつける部分だったと思うんですが、もっと歌いこんで差をつけるといいな、とは思います。でもこれだけの曲目こなすだけでも大変ですからね。5曲ぐらいが適当な長さかな。
◆「少年時代」 - 大熊崇子 作曲
2ステと並んで、歌心が飛んできた、というか音楽を聞いてて楽しめるステージ。曲のよさと演奏のよさがよくマッチしていたと思います。多分歌ってるほうも気持ちよくて好きな曲なのでは、と思いました。今まではおかあさんコーラスで歌われたことはあるものの、若い人は初めて、だそうですが、かえって若い人向きなのでは? というか、音が今ふうの響きがある感じ。これから歌われるようになるのかな・・・。
個人的には、最後4年から3年にバトンタッチする場面がジーンときました。いろいろ思うところがあるだけに。今年の某グリはどうするんだろう (独り言)。あと、パンフレットの「最大の獲物は、どこかの森で狩ってきたクマさん」は超ウケました。狩ってきたのかよっ!
◆余談:エール考
個人的に、ここの団体のエールも結構好きな部類に入ります。作曲中田喜直というのもあるし、歌ってて簡単そう、というのもありますが、メロディが自然に流れる、というのが聞いてて心地よい原因なのではないでせうか。私的に要チェックと思う団体のエールを2つ。
安積黎明高校
女子高から共学になるときに校歌も新しく作り直したらしいですが、作詞大岡信、作曲鈴木輝昭、という、なんかすごいコンビ。学校があるから校歌ができた、というより、高校合唱団があるからこの曲を作った、というくらい、ほとんど合唱曲です。学校で普通に歌うとどんなのか聞いてみたい。
九州大学コールアカデミー「筑紫之咏」
関東で聞く機会はあまりありませんが、ここのエールは必聴です。実際は裏エールということらしいですが。詩は万葉集、作曲は確か藤井凡大氏で、邦楽面でも著名な活動をなさった方。アレンジがこれこそ「和の雅!」といった趣で、防人の強さと風流さを表現したような曲です。んー、適切な表現がみあたらないけど、一聴の価値は十分にあり。