会場では、知り合いの某K女子大合唱団の学指揮さんとばったり遭遇。当日券で入れたそうです。もう朝並ばなくても買えるんですねぇ。朝4時から並んだ昔が懐かしい。もっとも、前売がかなり多かったのか、最初から相当数お客さんが入っていたので、その分当日券には余裕ができたのかも。
混声合唱の部
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◆ 小金井市立緑中学校
若松正司編曲、熊本県民謡「おてもやん」。このアレンジはなかなか味があって聞いてて楽しい。のぺっとした母音でちょっと印象悪かったかも。
◆ 熊本大学教育学部付属中学校
鈴木輝昭『もうひとつのかお』から「4.愛」。難易度高い曲でも、きれいな曲。曲に飲み込まれず、よくこなしている。
◆ 大垣市立興文中学校
荻久保和明「ほうけた母の子守歌」他。「ヒューヒュルリー♪」が全然風の雰囲気がなかったんですが、それにもかかわらず高評価。
◆ 須賀川市立第一中学校
千原英喜『おらしょ』から「第3楽章」。ソリストが、ソロの声とtutti の声を完璧に使い分けていてお見事。表現にも注意を払っていてGood。
◆ 札幌市立手稲東中学校
木下牧子「祝福」他。祝福は名演奏。バランス、流れといいスムーズで聞いてて心地好い。
同声合唱の部
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◆ 出雲市立第一中学校
鈴木輝昭『Tir na nOg(常若の国)』から「Ta athu mor in Eirinn」。んー、去年は聞いたときに強烈なインパクトあったのに、今年は何か息がスカスカする感じがするし、いまいちだなぁ、と思ってましたが、文部科学大臣賞。
◆ 会津若松市立第二中学校
西村朗『寂光哀歌』から「ほととぎす」。23人なのに、一人一人がしっかり歌っているので、かなりの迫力。恐ろしいくらい高音を張ってくる。
◆ 神戸市立長峰中学校
三善晃『オデコのこいつ』から「ゆめ」。今や中学生でもゆめをやるのか・・・。しかもピアノも中学生。ちょっとついて行ってないとこもあったけど、よく弾くなぁ、と感心。実力不足とは思わないけど、曲が曲だけに、さらに上が求められるのかも。「怖いよ♪」があんまり怖そうじゃないし。
◆ 大妻中野中学校
Rautavaara『ガルシアロルカの詩による組曲』から「1〜4」。1曲目はコケた。2曲目から持ち直し。最後はやっぱり大人数ならではの迫力あり。
◆ 会津坂下町立第一中学校特設合唱部
Orban「悪魔は忍び寄る」他。特設の部活でも金賞とってしまうんだから、福島の底力はすごい。演奏も迫力がありすぎてこわいくらい。
◆ 岩槻市立城南中学校
鈴木輝昭『古謡三章』から「II 羽衣」。音楽にあわせて各パート、部分によって音色を使い分けてる。とても中学生とは思えない・・・
一応コンクールなので、金銀銅の各賞がつけられるんですけど、ここまで高度だと、順位とか優劣とかにはあまり意味がないような気がしてきます。逆に言えばどれもなんか似た演奏にも聞こえるし。もうこうなったら主観で好きか嫌いかの範疇なのでは、と思ってしまいます。
あと、木下牧子ものも人気があったのですが (特に混声)、大阪ハインリッヒシュッツが出してるCDの曲が多くて、聞いた感じだいぶ聞きこんで参考にしているような団体が結構ありました。審査員に指揮者の当間さんがいらっしゃったので、ちょっと不利だったのかなー、と思ってみたり。
それにしても、中学生でも恐ろしいほどのポテンシャルを秘めてることを実感しました。ピアノでも平然と難曲を弾いてるし。それを引き出すのはやはり指導者の能力なんでしょうか。でも当の中学生は、他の学校がすごい演奏をしてても寝てる人もいるし、順位の方に関心があったりで、音楽の喜びよりも勝負の勝ち負け、という捉え方をしてる人もいる、というのは、また別の意味で一考の余地があるのかもしれません。