コルカタは、昔インドがイギリス領だった時にイギリスの領事館があったところで、デリーに首都が移るまでの中心でしたから、日本でいえばさしずめ京都、といったところでしょうか。実際、京都では観光用の人力車(人が引くやつ)が、ここではまだ現役で活躍しています。ただし、車を引いているのは体育会系のお兄さんではなく、中高年のおじちゃん。しかも裸足で汚い路地を歩くんだから、足の裏はさぞかしブ厚いんでしょう。
アジア初のノーベル文学賞受賞の詩人タゴールの家があり、博物館として公開されています。来訪者記録を見ると、結構日本人も来ている様子。同じ場所は大学になっていて、大勢の若者がここで学んでいるようです。
コルカタ大学もそうですが、こちらの大学はどこも活気があります。教室はぎゅうぎゅうで、先生を取り囲むように机が並んでいて、外から見る限り、なかなか親密な関係で授業が行われているようでした。
College St.という通りが本屋街になっていて、そこで参考になる本を探したんですが、ここのシステムがなかなかすごいんです。ちっちゃな店がたくさん並んでいて、それぞれ得意分野が異なるようですが、「この本ある?」と聞いてその店にないと、「ちょっと待って」と言って別の本屋へ探しに出かけます。本屋同士のネットワークがあるんでしょう、しばらくすると「ほれ」といって探していた本が届けられ、勘定をします。
在庫を持っている大きな本屋さんの場合は、カウンターのおじさんに「この本ある?」と尋ねると、著者と題名を二階にいる探検部隊のお兄さんに大声を張り上げて「○○○の×××!」と伝えます。するとしばらくして二階の兄さんがお目当ての本をどーん、と一階に投げつけるのです。なんか、宮崎アニメに出てくる船の中のような連係プレイで、その素早さには、ほんと脱帽です。
# もちろんない本も中にはある
街中も地下鉄もご多分に漏れず汚いんですが (京都とは大違い)、路面電車やバスは超年季が入っていて、なんとなく社会主義体制っぽい汚さで、ソ連崩壊直後のモスクワを髣髴とさせる汚れ具合でした。長年共産主義政党が第一党だそうですが、関係あるのかな?でも人は多くて活気があり、それなりに機能してるので、インドが発展していけばここも発展していくのでしょう。
そして、西ベンガル州といえばダージリンやお隣はアッサムと紅茶の産地。地元の人に教えてもらって、お茶の問屋街でお土産用にお茶を買い込みました。高級なほうの紅茶でもかなり安いので (量り売り)、買い物のし甲斐があります。
IMEだと「コルカタ」と打つと、「凝る肩」と出るのには笑った (私のことだ)。